hana

50/50 フィフティ・フィフティのhanaのレビュー・感想・評価

4.2
ジョセフ・ゴードン・レヴィット主演作品。

癌患者の闘病記を描いているも、湿っぽさや重さは無くハートウォーミングで時折コミカル、ラストに掛けては心揺さぶられました。明日への活力が湧いてくるので、多くの人に観て欲しい。

一時ジョセフの出演作品を沢山観たのですが、最近はご無沙汰。本作はキャリアの中でもベスト3に入る好演ではないだろうか。彼の良い所が沢山詰まっていたし、喜怒哀楽を笑顔で表すその姿に感動しました。

アダムの周りにいる人々が凄く魅力的。
幼馴染役のセス・ローゲンが最高で、彼の毒舌と笑いのセンスのお陰で終始明るい気持ちで観られた。セラピスト役のアナ・ケンドリックも研修生の戸惑いを上手く演じていて、その成長ぶりにも心温まります。彼女の役柄は応援したくなるものばかり。

両親、特に母親との関係性は涙なしでは観られない。子は親に心配かけまいとある程度の距離をおく。でも、親はいつだって子供を気に掛けているし、連絡がないと不安なのだ。母親側の気持ちになると、胸が締め付けられそうでした。

癌患者本人の闘病は勿論、それをサポートする側の忍耐力や気力の維持もどれだけ大変か。患者も周りも癌に関しては「初心者」だ。互いにぶつかり、泣いて、笑って、成長してを繰り返して少しずつ前に進んでいけたら。
大事なのは今生きていること、そしてまだ見ぬ未来に少しの希望を抱く事。
その大切さを教えて貰いました。
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