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欲望の翼の10000lyfhのネタバレレビュー・内容・結末

欲望の翼(1990年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

1960-61年の香港で、育ての母との心身両面の愛憎関係に苛立ちつつ複数の女性と関係を持ち、実母探しの旅先のフィリピンで不慮の死を遂げる青年。時代設定とストーリー、アウトロー(モテるという男性幻想つき)主人公の「脚の無い鳥」(死ぬまで飛び続け、飛ぶのをやめるのは死ぬ時)な生き様、CU で人物の表情を捉える手持ちカメラは、さながら 30年後にアジアで甦ったヌーヴェルヴァーグ。使い古された感は強いが、ポラロイドカメラのような緑み映像の、ノスタルジックでノワールなムードはそれなりに魅力。冒頭での前振りを含むフィリピンのジャングル、フィリピンの駅で外から階段を昇り食堂に入るちょっとした長回し、香港のダブルデッカー市電やフィリピン山間部の列車など、随所にそそられる映像が挟まれる。劇伴は、虫の声など環境音も大切に使われるため少なめだが、古い邦画を思わせる弦楽、アコーディオンやギターを混じえた DAW という 90年代インディ映画サントラ風、ジャングル映像でスティールギター、と幅広い
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