広島カップ

コッホ先生と僕らの革命の広島カップのレビュー・感想・評価

コッホ先生と僕らの革命(2011年製作の映画)
3.5
19世紀後半、イギリスに留学していたドイツ人コンラート・コッホは母国に英語教師として帰国し、英語教育の一貫として英国からサッカーを紹介した。
それはサッカーを通して子供達に仲間を大切にするフェアプレイ精神を浸透させ、当時のドイツの帝国主義的な教育風潮への抵抗の意味を含んでいた。

学校運営における権力者の抵抗にあいながらもサッカーを通じて教育をしていくコッホ先生は、太陽学園※に赴任して来た河野先生(村野武範)を連想させます。河野先生も英語教師でしたし、「Let's Begin!とにかく何かを始めよう」という若い情熱溢れる教師である所は共通していました。
しかしダニエル・ブリュール演じるコッホ先生は河野先生とは180°違って無駄に熱くない所が魅力的。
冷静で知的なドイツ人青年教師は気骨がありますが我慢することもでき、そういった面では河野先生とは夜通し酒を酌み交わせるのではないでしょうかね、教育論とサッカー談義!で。
河野先生は日本酒でコッホ先生はビール、お互いに英語でやり合えますしね。
「もうドイツより日本の方が強いんだよっ」なんて河野先生が熱くなって大声を出して来たらコッホ先生が赤ら顔で「マアマアマアッ」なんて上手くイナしているような、四畳半一間で炬燵を囲んで二人で鍋を突いている光景が目に浮かびます。


※日本テレビ系列青春ドラマ、「飛び出せ!青春」(1972〜)
広島カップ

広島カップ