難しいが、ルックが芸術的なまでにカチッと決まっており、自然と最後まで観れた。不思議な手触りの作品。
下世話な書き方だと、マイケル・ファスベンダーという超絶イケメンを使ってのズッゴンバッコン映画笑
ひたすらズッゴンバッコンだ。
通勤途中の地下鉄でも意中の相手を視姦。
職場でも息抜きのイきヌき笑
仕事終わりのバーでも上司が必死に口説いてる横で視姦。そして見事、ヤリ遂げる。
家に帰ってもパソコンで一発。
女を呼んでも一発。
マイケル・ファスベンダー渾身のイキ顔が堪能できる。誰得だ笑 俺得だ!笑
バーでのやり取りとか、見ていてもう腹が立ってきて。
ええーそうですか!イケメンならなんでも出来ますよね!いいですね!イケメンは!!と。
やたらと笑えるように書いたがストーリーはそんなコメディじゃない。
妹がやってきて主人公の生活が変わっていく、というストーリー。
パッと見、何が言いたいんだ?なにがシェイム(恥)なんだ?となる。
監督のスティーヴ・マックイーンは今回が初。今作含め、他の作品もいずれも評価が高く社会的な作風な気がする。
それでも夜は明ける、のアカデミー賞受賞が有名だ。
主人公は冒頭、妹の電話をずっと無視している。家の感じを見るに決して貧しくはないし、むしろ裕福な方だと言える。妹との喧嘩シーンで自分の責任は自分で果たしてきた、と言っていた。
妹は対照的に、根無し草の生活。ミュージシャンなので収入もムラがある。そして喧嘩で、兄からお前は口だけだ。態度で表せ、と言われる。しかし妹は兄妹は助け合っていくもの、と押し付けがましく言ってくる。
今まで他人と深く関わろうとせず、自分のケツは自分で拭いてきたブランドンにとって、あまりにも近すぎる距離にいる妹。その触れ合いによって自分の恥部=セックス依存症に向き合う。って感じなのかな?
イケメンでヤリチンの癖に、童貞のようにもがき苦しむ後半のファスベンダーさんは見ていて辛い。特に3Pで必死にイこうとしてるのにイけなくて、いけよ!なんで!イけ!ないんだ!うおおおお!!いけええええええ!ってなってる必死な顔がもうなんていうか、凄かった。
性の強さというのは、意思の力ではどうにもならないし、環境にひどく左右される。
カラダの関係しか出来ないのはそういう距離感でしか人と触れ合ってこなかった、避けてきたからであろう。
しかし妹と否が応でも関わることによってそこが曝け出されて自分がわからなくなっていく。当然ヤる気は起きない。
それが恥なのだろうか?
本当の意味でのセックスとは?
それに主人公が理解できたかはわからないが冒頭とリフレインさせるようなシーンが最後にあり、その変化があるだけでも救いになればと思えた。