あーさん

くまのアーネストおじさんとセレスティーヌのあーさんのレビュー・感想・評価

3.9
くまとネズミが友達なんて!

これはくまのアーネストおじさんが小さなネズミの女の子セレスティーヌと偶然出会って、お互いがかけがえのない存在になるまでの物語。。

絵本原作のものををアニメーション化する時に一番ネックになるのが多分「声」。話し方一つでキャラクターの印象が変わってしまうから、原作のイメージが強いと違和感を持ってしまうことが時にある。
更に今回はフランス語で聞きたかったけれど、録画なのでそうすると字幕が出なくてお話がわからなくなってしまうので、仕方なく吹き替えで鑑賞。
すると、、やはりなんか違う。。
ジブリの映画を観ているような感じ…?声優さんの演技のバリエーションが単一なのかなぁ。。
欲を言えば、もう少しフランスっぽい感じを意識してやってほしかった…笑

が、残念な所はそこだけで、”アンジュール”でおなじみのガブリエル・バンサンの魅力的な水彩画のようなタッチの画風は素敵だったし、テーマは”異質なもの同士の友情、相互理解”を描いていて、とても良かった。
後半、アーネストとセレスティーヌが一緒に家で過ごす所は色彩も豊かでワクワクしたし、一つ一つのセリフが優しく、裁判所のシーンでは思わぬ展開に心がほっこりした。

芸術家が個性的であるが故に理解されないとか、くまとかネズミとか属している種族で”こうである”と決めつけられたりすることへの反発とか、ユーモアを交えながら子どもにもわかりやすく描いてある。

特に良いなと思ったのは、自分が思っていることを言おうとすると、ともすれば偽善者とかいわゆる”良いカッコしい”みたいになってしまうことがあるけれど、アーネストもセレスティーヌも純粋に心から思っているので、決してブレない。本当に大切なことは何なのか、この二人にはちゃんとわかっているのだ。

アーネストには音楽、セレスティーヌには絵という自分を表現する手段があるからこそ、本当の気持ちをそこにぶつけることができたんだなぁ。。
芸術家は繊細であり、自分にも他者に対しても寛容であるのだと改めて認識する。

エンディングの歌を聴く頃にはすっかりこの世界の住人になった気分で、よくわからないけれど多分幸せな涙が頬を、、

フランス語の歌が素敵!


”ズートピア”に通じるものがあったけれど、味付けはやっぱりフランス風な、とっても素敵な作品だった♫




☆小さなつぶやき☆

8/27で実はFilmarksを始めて2周年だった。
自分の中で目標とかやり甲斐とか持ちながら、それなりに頑張った1年目。
2年目は少し肩の力を抜いて、若い人と同じようにたくさん観ることよりも、一つ一つの作品を大切に
きちんと観ていこうとペースを落として。。
その間色んなことがあり、続けていくのが難しくなったりもした時期もあったけれど、随分と映画に助けられ、フォロワーさん達に応援していただき、やって来れたように思う。
3年目はどんな作品と出会えるのかな。
どんな人と出会いがあるのかな。
とても楽しみでワクワクしている。
これからも自分らしさを大事に、
映画から色んなことを学んだり、時には作品を通してフォロワーさん達と交流したりしながら、楽しくやっていけたらなぁ…と思っている。

いつも温かいコメントやいいね!をくださるフォロワーさんへ

これからもどうぞ宜しくお願いいたします😊😆😉
あーさん

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