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愛して愛して子猫ちゃんのHKのレビュー・感想・評価

愛して愛して子猫ちゃん(1970年製作の映画)
1.8
『何かいいことないか子猫チャン』(65)には幻のリメイクがあった!というのがこれで、出来ることなら幻のままでいて欲しかった、というのが大抵の人がこれを観て思う感想だと思う。なんたって70年作で、ニューシネマの中で若い奴らが大量に野垂れ死んでいる最中にこれを作ろう!と思った奴の気が知れない。しかも、主人公の相談相手が精神科医から抜け毛の専門医に変更されて目先の笑いに走っていることが自明だ。そんな作品だが気になるところがないわけではない。どういうわけか主人公はゴリラの夢を見るのだ(このポスターにはブラジャーを着けたゴリラが寝そべっている)。ゴリラは60年代の映画によく登場するオブセッションだが、この映画でゴリラを演じているのはヤヌシュ・プロハンスカという人物で、これ以外にも、いくつかのTVドラマでゴリラを演じている。たとえば『弁護士ペリー・メイスン』(56-66)のエピソード、『嘲笑うゴリラ』でもゴリラを演じているが、この作品はミステリファンがあらすじを読んで失笑し、読まずにそのまま棚に戻すことで有名だったりする。そんなわけで、この映画も同様に扱うのが得策かと思います。
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