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探偵マイク・ハマー/俺が掟だ!のHKのレビュー・感想・評価

3.8
みんながなにでこれを観たのか知らないが、ド田舎在住の俺はモチッ、VHSだ。レンタルのやつだ。当初、監督はラリー・コーエン(脚本)であった。が、ヴェトナムだのCIAだのといった政治的要素をふんだんに盛り込み、大陰謀映画にしようとして監督を降ろされてしまう。なんとか普通の娯楽アクション映画へと舵を切り直すが時すでに遅し、てんで意味の分からない奇怪な探偵映画に相成ったとさ、チャンチャン。でも面白ければなんでもいいのだ。あと、エロければ。まずはやはりセックスクリニック、かなりの数の男女が入り乱れるこのエロスペクタクルがエロいのは、チャンネーがオッパイをいっぱい出しているからではない。モザイクだ!あの、四角くギクシャクとした不細工な、そして卑猥なモザイクが、凄まじいエロヴィデオ感を醸し出して郷愁を誘う。ああ、こういうものを見ていた時代があったなあ・・・と、懐かしむことの出来る君なら本作を十二分に楽しむ資格があるだろう。ちなみに双子の娼婦が出て来るが、彼女たちに掛けられるモザイクはボヤ〜ンとしたやつで全然統一されていないのがまた味である。打って変わってロメロ大佐の要塞に乗り込むクライマックスは大アクション、そこには地雷などの罠が仕掛けられていて、さながらヴェトナムの戦場だ。好きだったのは、なんかビニールハウス的なところでガタン!と音がするので振り向けばそこにはロメロ大佐の実物大射的が!ってやつ。これってただびっくりさせる以外の効果はないと思うんだけど、それとも自軍のボスを標的にして射撃訓練でもしているのだろうか?などといちいちツッコミを入れていては日が暮れてしまうほど、バカげた描写のオンパレードなのだ。アクションとエロ、それさえあれば充分じゃないか?
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