ドルフィンキック

燃えよデブゴン!お助け拳のドルフィンキックのレビュー・感想・評価

燃えよデブゴン!お助け拳(1980年製作の映画)
3.9
二つの流派による財宝争奪戦を描いたコミックカンフー映画。

物語面に関しては、当時のコミックカンフー映画定番の仇討モノとは違って、財宝争奪戦を描いていたり、サモハンの食堂で働いている、主演の袁信義が、一人二役で、ひょんなことから、偽ボス役を、演じて、騒動に巻き込まれたりと、設定、ストーリー共に、斬新ではありましたが、回りくどくて、無駄に長く感じる箇所があったり、疑問に感じる箇所があったりと、突っ込み所満載!だったので、やや不満点はありました。

とは言え、アクション面が、レベルが、高くて、素晴らしかったので、その不満点を吹き飛ばしてしまう位にパワフルだったので、総合的には、及第点ですね。

中でも、目が止まったのが、ラスボスを演じた、王龍威の存在ですね。

カンフーの腕前、風格、貫禄、どれも、半端なくて、スーパーキッカー、黄正利やカサノバ・ウォンに匹敵する位の猛者だと思いました。

李海生VS王龍威、鐘發VS王龍威、そして、ラストバトルの袁信義&サモハンVS王龍威・・・。

正に、名勝負のオンパレード!で、ワクワクしました。

李海生VS王龍威は、スピーディーな型にハマったリズミカルな拳脚アクションの応酬で、手に汗握りました。

鐘發VS王龍威は、「燃えよデブゴン7」で、華麗な猫拳を披露した、鐘發ですが、本作でも、バク転や跳ね起きなどの多彩なアクロバットを絡めた、動き(ムーブ)や技で王龍威を翻弄する姿に、引き込まれました。
プロレスで例えるなら、ヘビー級のパワーファイターとジュニアヘビー級のハイフライヤーの対決を見ているようでした。

ラストバトルの袁信義&サモハンVS王龍威は、まるで、「モンキーフィスト・猿拳」のユン・ピョウ&サモハンVSラウ・カーウィンを2人対1人のラストバトルのハンディキャップマッチを、彷彿とさせて、随所に笑いやユーモアを絡めながら、激しく、目まぐるしく展開されるカンフーバトルに、魅了されてしまいました。戦いの舞台も、茶店みたいなところと原っぱで、もしかして、同じロケ現場?と思わせてくれて、猿拳好きの者としては、ニヤリとしました♪

あと、財宝のありかを記した地図が、カンフーバトルの最中は、破れて、バラバラになり、その破片を拾い集めながら、戦う姿が、「カンニングモンキー・天中拳」のラストバトルのジャッキー・チェンのアクションを彷彿とさせて、ジャッキー・チェンファンの者としては、こちらも、ニヤリとしました♪

ミドルキック、ハイキック、水面蹴り、前蹴り、後ろ回し蹴りなどの多彩な足技、スピーディー且つ力強い拳技(特に、パンチの破壊力が凄まじかったですね。)、サマーソルトドロップ、セントーン、カンガルーキックなどのプロレス技・・・。
様々な技や動き(ムーブ)満載!で、ワクワク感が止まりませんでした。
やはり、肉体アート!集団の洪家班が、構築された、アクションは、本当に、素晴らしいですね。
ワクワク感のあるカンフー映画は、楽しいですね♪

あと、ラストバトルで、王龍威が、テーブルの上を飛び越えて、空中で回転しながら、魅せた、後ろ回し蹴り(しかも、二回連続。)は、まさしく、「燃えよデブゴン10 友情拳」で、カサノバ・ウォンが、フォン・ハックオンに炸裂させた、魅せる足技で、正に動く芸術品の大回転飛び後ろ回し蹴りだと思います。

なので、ひょっとして、あの大回転飛び後ろ回し蹴りは、カサノバ・ウォンのダブル(代役スタント)なのか?とても気になりますね。

大回転飛び後ろ回し蹴りは、アクロバティックな足技だと思うので、トリッキング(XMA)のテクニックを駆使した、コークスクリューキック(空中回転蹴り)と共通するものがあり、原型なのかな?って、勝手に思ってしまいました。(個人的な意見ですが。)。

あと決着の付け方が、ちょっと、あっけなくて、ここだけは、少し、物足りませんでした。
オチも、サモハンらしいユニークな終わり方だと思いました♪

それから、本作は、「デブゴン」シリーズと言っても、セガール主演の「沈黙」シリーズ(沈黙の戦艦と暴走特急)やジージャー主演の「チョコレート」シリーズよろしくとばかりに、何の関連性がないのが可笑しいですね^^

「デブゴン」シリーズだったら、個人的には、アクロバット色の強いカンフー映画、「燃えよデブゴン5(モンキーフィスト・猿拳)」、肉体アート全開!の夢のコラボレーション作品の「燃えよデブゴン7」、そして、サモハンとカサノバ・ウォンの夢の共演作品の「燃えよデブゴン10 友情拳」が好きですね♪

やっぱり、カンフー映画は、楽しくて、ワクワクする作品の方が、断然、好きですね♪

せっかくなんで、カンフー映画にちなんだ曲をご紹介させて下さい♪

●スキマスイッチの「キレイだ」。

♪繰り返し見たカンフー映画でも観てみよう 気を紛らわそう ♪

上記の曲の2番の歌詞に激しく同感ですね。

僕も、気を紛らわしいときは、ジャッキー・チェン主演の「ドランクモンキー・酔拳」とピーター・チャン主演の「ドラゴンカンフー・龍虎八拳」を、今まで、何度も、何度も、数えきれない位に、繰り返して、見て来ました。
これからも、見たいと思います♪

https://www.youtube.com/watch?v=LVW-yRPKBt4

●スキマスイッチ - 「パラボラヴァ」Music Video。

映像の中で、パルクールとカンフーアクションを披露されていて、とてもカッコいい動画だと思います♪

https://www.youtube.com/watch?v=XaLictcjJiI

ちなみに、大橋卓弥さんは、ジャッキー・チェンの大ファンみたいですね♪
そして、大橋卓弥さんのソロ名義での初のオリジナルアルバム「Drunk_Monkeys」の作品名(タイトル)は映画「ドランクモンキー 酔拳」から取られたみたいで、とてもジャッキー愛が、伝わって来ますね♪

僕は、スキマスイッチも、ジャッキー・チェンも、どちらも、大ファンのなで、とても嬉しく思います♪