Melko

シュレックのMelkoのレビュー・感想・評価

シュレック(2001年製作の映画)
4.0
「なんかおかしくない?ファークアードに沼返してもらうために、ドラゴンと戦ってお姫さんを助けるなんて。御伽話の住人を追い出した、あいつの方が悪いのに。」

「こう言ってやって?そのファークアード卿に。私を助けたいって気持ちがあるのなら、待ってるから、ここまで来いって」

「んあぁー!もっと素直になれよ玉ねぎ野郎!皮剥いて心開け!」

追悼 スティーブ・ハーウェル(OPとEDを歌ったSmash Mouthの元ボーカル)

DVD持ってるからいつでも見れるんだけど、なんだか突然見たくなって
例によって思い出しレビューが「なんだかんだ1が好き」っていうクソ適当な内容だったので、書き直し!スコアも3.5から大幅アップよ〜
過去レビューにいいねくれてた方すみません。

怪物って複雑なんです
怪物が似てるのは…玉ねぎ

正義の味方よりも、悪役の方が深みがあるんです
怪物は、プロレスでいうとヒール
ヒールをやるのって難しいんです。みんなの嫌われ者だから
劇中でシュレックもプロレスしてるし

実はこの作品、公開時に劇場で鑑賞
連れてってくれた、(多分あらすじをほとんど読んでない)母親は、冒頭シュレックの沼で繰り広げられる独特のヌメ〜っとしたキャストロールに顔をしかめてた記憶。笑
それも強烈だけど、もう全編通して可愛いキャラも美しい場面もほぼない、泥臭い場面のオンパレードに衝撃受けた思い出
あと吹き替えで見たから、最初に浜ちゃんの声が聞こえて「えっ?!」ってなったのも懐かしい
ただもう、このシュレックは私にとっては日本語吹き替えのイメージしかない
吹き替え陣が今聴いても優秀
繰り返し聴いてると、シュレックが段々粗暴な関西人に見えてくるし、ドンキーはおしゃべりDJに聞こえてくる
何気に吹き替えのMVPはファークアード卿を吹き替えた伊武雅刀だと思ってる

こんなにおっかなくて不潔で華がない主人公が他にいるだろうか
ただ、これは日陰者へのエールということで、世の嫌われ者、悪役に扮する方々への力強いエールなのである
おっかない奴が恋したって良いじゃないか

いや、もうなんかそんな細かいこと抜きにしても、音楽もいいのよ
Smash mouthの♪All starから始まって、Bad reputationにHallelujah, I’m a believerなんて誰でもノレる最高の締めソング
特にHallelujahは、私見たの小学生だったけど、なんか嫁入り前の切なさとかが伝わってきたもんね。ホントに。

多様性なんて言葉の出てくるずっとずっと前に、嫌われ者や外野の人達にスポットライトを当てた物語
カエルやヘビ膨らませたり、鳥が爆発したりするのとか、今だとアウトなんだろうけど、子供って強烈な笑いが好きだったりするから…

あと、プリンセスというにはどう見ても老けてるフィオナ、黙って助けられるだけではない、カンフー使いってだけで、カンフー好きとしてはテンション上がっちゃう
戦う女子が好きなのはこの作品もキッカケの一つかも

火を吹く凶暴なドラゴンが恋するロマンチストな女子だったり、ウェディングブーケを巡ってシンデレラと白雪姫が殴り合ったり、御伽話のイメージに喧嘩売るスタイルも良き◎

このあと2, 3と、登場キャラを増やしながら続く、シュレックファミリーの物語
全ての始まりはココから!
Melko

Melko