1968年、サンフランシスコ。車中で会瀬していたカップルが何者かに射殺される。捜査を任される刑事マットだが、その後、同一犯を名乗る事件が次々起こり、姿を見せない犯人を捕らえようと家族を蔑ろに捜査にのめり込んでいく。
00年代、やたら実録ものの低予算シリアルキラー映画が作られ、本作もその流れにあると言えるが、この手の中では割合面白い方だと思う。まあ他があまりに酷いのもあるし、脚本も演出もフィンチャー版に若干被ってる上、出来は到底敵わないが、期待せずに観た感じでは、ゾディアックの不気味な犯行など、まあまあ良かった。
難点は、刑事とその家族の物語が微妙に邪魔な所。前半は少しずつ狂気に飲まれているという空気感はあったが、後半の衝突が雑な上、最後はほぼ丸投げである。100分以下とは言え、犯人探しも中途半端過ぎる。
