だい

女囚の掟のだいのレビュー・感想・評価

女囚の掟(1950年製作の映画)
3.5
これは良作!

何がすごいって、
主演のエリノア・パーカーの演技がマジでやばい。

最初と最後で、
もう醸し出す雰囲気からして完全に別人じゃん。

一度見終わった後、また最初のほうのシーンを観ると、
その凄さに気付いて顎外れるわ。
それまでにポップコーンは食べきっとけ!

ヴェネツィア国際映画祭で主演女優賞を取ったのは伊達ではないのだ。



人権ガン無視の極悪女看守。
再犯を繰り返して戻ってくる囚人たち。
ただ一人だけ正義漢の女所長。

囚人たちが再犯するのは、環境のせいなの?
じゃあその環境を作ってるのは、誰なの?


「巻き込まれただけの素朴な少女」が、
刑務所生活の中で変貌していく様。

更正させようとしてくれる所長。
「私のようになるな」と言う老囚人。

良質の社会派ドラマだよなあ。


惜しむらくは、
メアリーが変貌していく様を丁寧に描いてほしかった感。

全てが吹っ切れる過程があれば、最後のシーンにもっと哀しさが生まれた。
でも、
やるせない現実を突き付けるエンド、
味があって、好きよ。
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