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グレート・ウォリアーズ/欲望の剣のkirioのレビュー・感想・評価

3.8
「ロボコップ」などで知られるヴァーボーベン監督のハリウッドデビュー作

中世の英雄譚に横槍を刺すような、えげつないソードアドベンチャー
等級の異なる2人のライバルと、それを挟むヒロインの熱戦が、血湧き「肉欲」躍る


STORY
蛮族上がりの傭兵マーティンは、支えた君主に騙され、合戦の挙句に無一文で放り出される。
一方、領主の息子スティーブンは、修道院の生娘アグネスとの婚約を控えつつ、趣味の科学に耽っていた。
その中、神のお告げのもと、復讐を誓うマーティンとスティーブンの運命は、アグネスの策略で衝突することになる…



いかにも続編でも出来そうなラストで終わる本作だが、とにかくえげつない
ストーリーライン自体は、王道のヒーロー、ヒロイン、ヴィランを立てた英雄譚なのだが…
その背景や成り行きを徹底的に攻める
はたまたその後ろの構図など、容赦ない語り口に技巧を感じる

一方で、蛮族から神や皇帝に這いあがろうとするマーティン、博学の世界から暴力へ降りていく、2人の男の対決は見応えある

見どころは生娘にして、畜生ヒロインのアグネスのたくましさだろうか?

舞台悲劇のような因果応報と、おかしな倫理観が交錯する世界感は見応えがある

心残りは、ラストバトルの盛り上がらなさだろうか…

「ゲームオブスローンズ」や「ベルセルク」に慣れた現代人なら、全然アリだろう
それにしても邦題からは何も伝わらない
「欲望の翼」はともかくとして
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