ブルーバの作品情報・感想・評価

ブルーバ1955年製作の映画)

製作国:

上映時間:88分

ジャンル:

2.8

「ブルーバ」に投稿された感想・評価

かの有名なオオカミに育てられた少女アマラとカマラのエピソードを初めとして、動物に育てられた子供の逸話の殆どは、今では捏造あるいは誤認であったことが判っている。いわば、どれもがフィクションだったワケだが、これらに「ジャングルブック」や「ターザン」などの正統派フィクションを加えると、古今東西どれほどの異類婚姻譚ならぬ異類保育譚が作られてきたことか。人間とは、“自分たちは何者であるのか” とか “自分たちは正しい道を歩いているのか” という自問自答から、逃れることができない生き物だとみえる。

などと格好つけて書き出したが、本作の場合は、ただの「ターザン」のパクリ。戦前の「巌窟王ターザン(1938年・映画)」「復讐王ターザン(1938年・映画)」、戦後の「少年ケニヤ(1954年・映画)」「狼少年ケン(1963年・テレビアニメ)」など、数多ある “和製ターザン” 映像化作品のひとつである。

どれだけのパクリ度かというと…

主人公の和製ターザン(ブルーバ)は、アフリカで消息を絶った学者夫婦の遺児という設定。映像化された途端にお色気担当になってしまうターザンの相方、ご本家のジェーンに相当する美女はしっかり登場、ビキニスタイルで悩殺する。ブルーバ役の浜口喜博という俳優さんは、もと競泳選手で、ヘルシンキ・オリンピックに出場した銀メダリスト(ターザン役者の中で最も有名と思われる、かのジョニー・ワイズミュラーも、もと競泳選手でオリンピックのメダリスト)。さらには、元祖ターザン映画が作られたスタジオのジャングル・セットを借り切ってロケが行われた、という念の入りようである。

内容的には、舞台はケニアという設定なのにブルーバが跨がるのはどう見てもインドゾウだとか、悪人がブルーバを傷つける理由がよくわからないとか、浜口善博さんが間寛平にクリソツでイマイチ精悍さに欠けるとか、ツッコミどころは盛り沢山。ただ、伊福部昭によるお得意の土俗楽曲がふんだんに聞けるし、ブルーバとニシキヘビの格闘シーンはガチで浜口さんが大蛇に巻き付かれているので迫力あるし、それなりに聞きどころ見どころもある。

そして注目すべきは、物語のラストでジャングルに帰るブルーバの後を追ってヒロインが川に飛び込むシーン。娘を止めようとする父親を制して叔父さんが放った一言。「行かせてやりなさい。ブルーバに対して失った人間の信用を取り返すのは、あの娘以外に無いんだよ」 パクリだろうと何だろうと、本作もまた正しき異類保育譚だったのである。
デアゴスティーニで初鑑賞。55年製作の和風ターザン映画。
原作は南洋一郎だって、少年ケニアで有名な人だそうな。
消息を絶った日本人夫婦の子供がライオンに育てられブルーバとなった。
「ブル〜バ〜〜」と叫ぶからブルーバだ。
なんだ?ブルーバって?

キャッチコピーがいいよな。「日本初の大猛獣映画」って猛獣映画なんてジャンル初めて聞いたよ。それだけに動物の描写は多い。ハリウッドのゴールドウィンスタジオのジャングルのセットで撮ったというのでよく出来てる。ただ割とライブフィルムの流用も多いから、動物と人間が同一画面内に収まっていないことも多い。

ブルーバを演じるのはヘルシンキオリンピックの水泳代表だった人だそうな。演技も何もない。ただ「ブル〜バ〜」と叫ぶだけ。

捜索来た日本人一行と現地の動物コンサルタントが、現地の先住民族を案内に頼みジャングルに入る。
「光る山」なるダイヤモンド鉱山を隠れて探す博士。ブルーバと心を通わすその娘、蝶を無心に集めるコメディリリーフの叔父。
動物コンサルタントは途中から急に悪役キャラになる。

物語の核になりそうな、光る山のくだりが変に中途半端で終わるのがきもちわるいんだよな。

全体的に物足りないけど、音楽は伊福部昭なんだよな。すでに伊福部節が炸裂。キンゴジやモスラなどの原住民の野生的な音楽が既に完成してる。というか木琴なども使われてて、伊福部的なサントラよりむしろ新しい印象を与えるくらいだよ。