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変人村の消費者のレビュー・感想・評価

変人村(2006年製作の映画)
2.7
・ジャンル
クリスマスホラー/サイコ/オカルト

・あらすじ
クリスマスイヴ前夜、遊び人の若者達3人はクラブのパーティーに参加していた
しかしその内の1人、バートがナンパに失敗した末に暴力騒ぎを起こし追い出されてしまう
金は無いが遊び足りない彼らは女友達のヤスミンと共に彼女の幼馴染、イヴの実家の牧場へと向かう事に
そこで彼らはイヴ宅の管理人、ジョセフと出会う
彼は奇行が目立ち特にその標的とされたバートは徐々に苛立ちが溜まり始める
だがそんな物は序章に過ぎず裏では惨い企みが進められていて…

・感想
クリスマスホラー月間DAY-11
奇人とその妻の邪悪な計画に若者達が巻き込まれる、という内容
「変態村」と邦題が似ていて且つクリスマスホラーであるという事で鑑賞

一見ただのキモ映画ながらその裏にメッセージ性が汲み取れた「変態村」とは異なり本作は割と王道なオカルトヒトコワホラーという感じ
ジョセフを筆頭とした村民達の奇妙さには近しい物があったけど設定を活かしきれていなくて残念だったかな…

ジョセフとマリーの狙いは割と血みどろ且つ不気味で面白かったんだけど実際に起こされる凶行があまりに少なく且つゴア描写も少なくチープ
チープなのは予算の都合とかもあるだろうし仕方ないとはいえどうせならもっとグロくして欲しかった
肝であるジョセフが出て来ないシーンも多いし…
膨大な数の人形が保管された部屋のビジュアルとかは割と雰囲気があって良かったんだけどなぁ…
しきりにバートを誘惑するジョセフの姪、ジアンヌの存在も思わせぶりで彼女が大して活躍しなかったのも惜しい

あとジョセフとマリーの夫婦を同一の俳優が演じた意図も良く分からなかった…
ホモフォビアやミソジニーを揶揄した反キリスト教原理主義的な描写だったのかもしれないけど同じ俳優というだけで別人ではあるから尚更
一族が「MEN」みたいに同じ顔だらけ、とかだったらまだ分かるんだけど…

良かった点としては結局ジョセフ、マリー、ジアンヌ等の絶妙な気持ち悪さくらい?
全体的にその誰もがやや知的障害を匂わせる人物像だったのは近親相姦を示唆していたんだろうか
だとしたらそれもちゃんと明示すべきだったかと…

あと単純に無駄なシーンが割と多くてそのせいで後半の尺がギュッとなってしまっていたのも気になった
クライマックスに入るまで時間がかかり過ぎなんだよね…
ジョセフが夕食の席で語っていたアレももっとちゃんと空気作りに使えただろうに…

キモ映画をサクッと観たいって人にはそこそこ楽しめるとは思うけど全体的に描写が弱かったので期待し過ぎず観るとちょうど良いと思う
画として面白い部分はあったので
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