もじゃ

ココ・アヴァン・シャネルのもじゃのレビュー・感想・評価

ココ・アヴァン・シャネル(2009年製作の映画)
3.5
母は不幸にも父と愛で結ばれた。

ココ・シャネルの伝記。孤児育ちでお針子と歌でなんとか生きるガブリエル(ココ)はパリ近郊のバルザン卿の元へ押しかける。彼女はいかにしてシャネルになる?
20世紀初頭のフランスの美しさ。男性も女性も衣装が素敵だ。屋敷の丁度も豪華。ココは貧しい育ちなのに誇り高さが見える。女中のような生き方ではなく華やかな世界に相応しいと思っている。
主演のオドレイ・トトゥは美しい。ブサイク呼ばわりされてたけど(笑)あの眉毛の逞しさがフランス女性らしい。伝記ということもあり、ほぼオドレイの作品。意志の強さが見所。
ストーリーの転機やイベントはなかなか地味に起こる。将来の成功をほのめかすような出来事はわかり易く提示されない。フランス映画的な淡々と進み、細部は生々しい感じがある。もっと面白くできたとも思うし、これで良いとも思える不思議なバランス。ラストシーンは素敵だ。
強い意志が世界に通じたんだなあ、って感心する作品。
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