カルダモン

スパイナル・タップのカルダモンのレビュー・感想・評価

スパイナル・タップ(1984年製作の映画)
4.2
架空のメタルバンド「スパイナルタップ」。監督のロブ・ライナー自身が彼らに密着しドキュメンタリーを撮る。という体のモキュメンタリー、ならぬロキュメンタリー(ロックドキュメンタリー)。34年の時を経て、なぜか昨年唐突に日本劇場初公開。

もう出だしの一歩目からして色々とおかしいが、二重三重の要素が重なって最終的にはなんだかわからない感動が押し寄せてくる。
バンド内のネタは然もありなん、といったもので、小ネタや元ネタなど掘れば幾らでも埋まってるのだろうが、音楽知識は不要。
楽屋からステージに向かう複雑な廊下で迷子になったり、ストーンヘンジのたまらない哀愁や、繭のギミックから出られないデレク・スモールズなど、手をグーにして応援したくなる。
これぞ応援上映向きの映画だが、実施されたのは吉祥寺アップリンクのみ(多分)

ロブ・ライナーは『スタンド・バイ・ミー 』より2年前にこれを撮っているという事実、さらにこれがデビュー作という味わい深さ。