Melko

ロッキー5/最後のドラマのMelkoのレビュー・感想・評価

ロッキー5/最後のドラマ(1990年製作の映画)
3.8
「長生きして、お前が成功するのを見たい。お前に全て教えてから俺は死ぬ」

「ミッキーに教わったことを伝えたいなら、息子に伝えて!」

「まだゴングは鳴ってない!」

1の監督なのか!なるほど、それを知ってのあのエンドロールかと思えば、エモい!

もう〜〜ロッキーったら、エイドリアンみたいな一途で芯の通った良い女、そうそういないからホント感謝した方がいいよ!
今作のロッキーはシリーズ屈指にダメダメ。ロッキーの悪いところがめっちゃ出てる。
ドラゴとの闘い直後のはずなのに、息子がめちゃくちゃ成長してて、さすがに草ʬʬʬ
んなわけ笑

ドラゴとの一戦が結構堪えたロッキー、もうさすがに引退宣言
だがまたしても(笑)疫病神ポーリーのせいで大ピンチ!財産を失い、一家は懐かしの荒れた地元へ舞い戻り。裕福で守られた世界しか知らない穏やかな性格のJrは、学校で悪ガキに目をつけられボコられる始末。
それでもなんとか生活を立て直そうと、コーチとして頑張るロッキー。ポーリーも頑張る。そこへ現れた弟子志願のトミー・ガン。彼によって、ロッキーに訪れる至福と受難…

ロッキーの頭はやはりボクシングのことだけ。何よりも愛してるハズの息子よりも、弟子の育成に躍起になる。自分を投影してる自覚があまりないだけに、厄介。
それにより、息子の信頼を失うロッキー。しょげるロッキー。そこへ響くエイドリアンの魂の叫び
住宅街のど真ん中で言い争うにはうるさすぎる気が。笑
弟子の裏切り。まさかの原点回帰か、リングではなくストリートでの乱闘
折れかけるロッキーの脳裏に響くミッキーの声

普段おとなしい人からの叱責と
普段口うるさい人からの語りかけは
人間に響く 忘れられないもの
ふとした時に思い出すもの

血の繋がらない自分のために必死に語りかけてくれる人に出会えたなら、たとえ育ちが悪くたって十分満ち足りてる気がする

Jr.役はスタローンの実子だったのか。しかも夭逝してるなんて…
ラスト銅像の前で「よく生まれてきてくれた」って言ったのがなんかジーンときたんだよな…

そんで、本作での個人的な一番の収穫は、ポーリーの人間性の真髄を見れたこと!
実はポーリーは誰よりも周りの状況や人の態度・仕草を見ている人物。だから、弟子の態度の変化やJr.の憤りもいち早く察知。なんだかんだ言いながらサンタの役までこなす、とっても良い叔父さんだった!
そして何より、やはり彼はどんな時でも決してロッキーを見捨てない。それどころか、ロッキーに暴言を吐くトミーに真正面から反論し、向かっていく。ど正論を放ちながら。案の定(笑)トミーに殴られても、ロッキーに泣きついたりしない!自分の考えをサラリとこぼす。それがロッキーの心に火をつける❤️‍🔥
ポーリー、どうしちゃったの?!めっちゃ漢気感じたよ!!
ただそれは生まれ持ってということではなく、それこそどんな時でも彼を見捨てなかったロッキーとエイドリアンからの愛情を受けたからこそなのか。
どちらにせよ、付き合う人って大事だな。

いやリングで闘わんのかーい!とか、そういえばテーマ曲は流れてた?とか、訴えるって言ってる人殴って大丈夫そ?とか、気になるところは多々あれど、なんかとりあえず一応の総括の作品としてエモいから、良し!(乱暴)

周りの人を大事にして生きよう
Melko

Melko