mako

東南角部屋二階の女のmakoのレビュー・感想・評価

東南角部屋二階の女(2008年製作の映画)
3.7
録画消化(19.9.22)
初鑑賞。

社会に居場所がなく、くすぶっている3人の男女が、人生をありのままに受け入れて年を重ねた人々に出会うことで変化していく、ヒューマン・ドラマ。

野上(西島秀俊)、三崎(加瀬亮)、涼子(竹花梓)、それぞれ抱えくすぶっている。
この3人と野上の祖父(高橋昌也)、祖父を世話する藤子(香川京子)、藤子の小料理屋の常連(塩見三省)と交流していくことで3人の気持ちが変化していく。

劇中の言葉
“理解できなくても、知ろうとすること、お互い分かろうとすること、大事だよね。”
これが本作のメッセージだと思った。

ついつい問題が起こると自分の事しか考えきれなくなり、相手の気持ちの事なんて考えきれなくなる。
自分ばかり辛く、大変だと思ってしまう。
じゃ、相手は?
相手のことも知ろうとすれば別の見方ができるかもしれない。

淡々と進んでいき、人によっては退屈に感じると思う。でも中盤以降から私は惹き込まれた。
面白いとは言えないけど、いい感じ。
観終わってじんわり心に染みました。

映像がセピア色調(オレンジ色ぽい)で温かみがあった。

西島秀俊、加瀬亮、竹花梓、のバランスが良かった。
そこに、ベテラン勢の高橋昌也、香川京子、塩見三省の演技派が締める。
高橋昌也さんはほぼ台詞ないし。でも表情や佇まいで存在感を残す。
竹花梓さん、本作で知りました。検索したらもうお亡くなりになってて惜しい女優さんだなと思いました。
そして伊藤沙莉ちゃんが塩見さんの娘役で出演されてて驚いた。
声ですぐ分かる😁 初々しい。

平均スコアは低くて残念。
悪くないのに。

2020 #218
mako

mako