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ハピネスの一のレビュー・感想・評価

ハピネス(1998年製作の映画)
3.8
一見幸福そうに見える三姉妹を中心に、アメリカ郊外に暮らす普通の人々の心の闇を描く

人間の隠れた本性が露わになっていく風変わりな群像劇
『アメリカン・ビューティー』を究極にブラックにしたような作品でした

それぞれの“ハピネス”を求めもがく姿の哀しい現実
ハピネスなんてタイトルだけど、登場人物は誰ひとりとして幸せではない

いたずら電話でする男、ゲイでロリコンの精神科医、ことごとく男運の悪い女

映画としてのラインギリギリを攻めているので、ドン引きするほど気持ち悪い内容なんだけど、その気持ち悪さは徹底されたリアリズムからくるものでもあって、不快を通り越してめちゃくちゃ面白い

映画でなければ見るに堪えない人間の性について、極限までリアルに描き切っているのは本当にお見事
インディーズじゃなければこのような映画は絶対に作れないでしょう

顔が引きつるような描写の連続だけど、個人的にはとても楽しめたし、また凄い監督を見つけてしまった…という気持ち

とはいえかなりどぎついブラックコメディ
生理的に受け付けない方も沢山いると思いますので、おすすめはしません🤦🏻‍♂️笑

[Rotten Tomatoes 🍅81% 🍿89%]
[IMDb 7.7 / Metascore 81 / Letterboxd 3.9]

2020 自宅鑑賞 No.412 GEO
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