群青

エネミー・ゾーン 沈黙の作戦の群青のレビュー・感想・評価

1.1
イラン・イラク戦争を描いた一人の男のお話。


主人公はイランに従軍し戦っていたがイラク兵に捕まってしまう。しかもイランからはスパイの容疑もかけられ20年も捕まってしまうという。
この作品はその捕まるまでと20年後に解放された後の動向が描かれる。


冒頭の銃撃戦はそんじょそこらの戦争映画を突き放すような迫力満点のシーン。上空にイラン兵の戦闘機が3機向かって来て地上を爆破する。このシーン、マジで戦闘機を3機投入し飛行させている。イラン・イラクの戦力差がハッキリ分かるし、爆発もすごいので人が吹っ飛んでいくリアルも感じられた。

しかし興奮したのは冒頭だけで、それ以外はあまり印象に残らず。何より戦争を描いているのに、後半は主人公のトラウマ克服と敵の真意を掴むだけに終始しており、戦争が中心に据えられていなかったのが致命的。
主人公が死なせてしまった男の奥さんが主人公に恨みを持っているのだが、真犯人はその奥さんが好きなので未亡人となった彼女をなんとかしようとする。そんなの戦争映画でなくてもいいじゃん!ただの痴情のもつれ!

しかも2004年の作品なのに映像が荒い。ここら辺は技術的な限界なのだろうか。

ということで総じて印象に残らず。苦しい。
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