クルードス

レクイエムのクルードスのレビュー・感想・評価

レクイエム(2009年製作の映画)
3.8
若い時に殺人を犯した男と、その犯人に目の前で兄を殺された男が、数十年の時を経て対峙するまでの物語。

地味な作品だが、対峙するまでの緊張感が半端無く、最後まで一気に観られた。
加害者と被害者家族が、数十年間抱え続けてきた重荷は種類は違えど変わりはない。
人を殺すとはどういう事なのか、家族が殺されるというのはどういう事なのかを丁寧に描いている。

最後に交差点の真ん中で立ち往生した後に、また他の人と同じく歩きだす姿は、止まっていた人生がまた進みだす姿を連想させられて、とても良かった。

加害者と被害者家族の対峙という意味では、赤堀雅秋監督作の「その夜の侍」を連想した。

ちなみに現題は「至福の5分間」