広島カップ

自由を我等にの広島カップのレビュー・感想・評価

自由を我等に(1931年製作の映画)
4.0
「我等に自由を...」というメッセージがかなりストレートに伝わる1931年製作のフランスのコメディ映画。本作は「人間は機械に使われてはいけない」というメッセージだけではなくて、人生そのものは何物かに拘束されるべきものではなく自由なのだという主張が強い。

チャップリンの『モダンタイムス』(1936)を何度も観ている私からすると、こんなに似ていていいのか?と感じて苦笑してしまう。
勿論チャップリンの方が似せている。もっと直截的にいうとアイデアをパクッている。
工場での流れ作業シーンなんて観ていると「あっ」と小さく叫んでしまう。

モダンタイムスのラストシーンでチャップリンは彼女と道の向こうに希望を持って消えて行きましたが、本作でも主人公の男二人が笑みを浮かべながらスクリーン奥へ歩みを進め小さくなって行きます。
自由や希望を表現するには向こう側に進むのがよくて、決してこちらに近づいてくるのではないのだと思うのと同時に、真似することも自由なのか?とも思う。
チャップリンのファンの方はご注意を...
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