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怒りの日の10000lyfhのネタバレレビュー・内容・結末

怒りの日(1943年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

魔女狩りの行われていた17世紀ヨーロッパで、年の離れた夫の前妻との息子と恋に落ち、夫の死後、夫の母に魔女告発される女性。魔女狩りは明瞭にスケープゴートだが、狩る側の宗教人も一般人も、必要悪と認識の上で受け入れるのでなく、拷問による強制自白の内容すら真実と信じ切っているのを見ると、洗脳されないための教育って大切、と思い知る。魔女とされた人に「命乞いするな、魂の救済を求めよ」と説くのにも唖然。夫の牧師は 50代設定だと思うが、過干渉な母との歪んだ関係も気持ち悪い。ラスト、夫の息子が主人公に寄り添わないのも胸糞だが、ハッピーエンドじゃ締まらないので仕方ないか。全般に普通の映画だが、制作中の刺繍作品を透かしての視線交換とか、その刺繍作品が母子の後ろ姿とか(おそらく夫の不能からのレスで、欲しい子供が持てない)、演出は念入り。劇伴も普通のオケ、一方で 17世紀の楽譜や音楽の検証は正確のようで、魔女狩りの描写もリアルと思わせる。魔女狩りの記録としての意義も持つ映画
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