カツマ

SOMEWHEREのカツマのレビュー・感想・評価

SOMEWHERE(2010年製作の映画)
3.9
ソフィアコッポラもスター監督の娘。もしかしたらこの映画の娘役のクレオには自分を重ね合わせた意味もあったのかもしれない。そんなことを想う父と娘の物語。

セリフが少なく、静止画のようなカットが何度も登場する、かなりアンニュイな雰囲気の作品ですが、そこにはセリフ以上にダイレクトに伝わる感情が隠されており、映像のみで伝えることに力点が置かれているように感じました。映画スターのジョニーが最後にちょっとだけ見せる表情や、クレオの突然の涙も、感情の終着点としてしっかりと着地しています。

さすがはソフィアコッポラと思ったのはエルファニングの透明色の魅力を最大限透明に魅せたこと。ジョニーの破天荒な生活もクレオの透き通った瞳に溶かされていった。
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