mingo

男の傷のmingoのレビュー・感想・評価

男の傷(1981年製作の映画)
4.1
仕事終えて会社から走って着いたら予想通りの2日連続床鑑賞。まずは耐えきった自分のケツを褒め讃えたい。
映画はもちろん不思議な魅力が詰まったカルト的傑作に異論はないが、遠山さんのトークの面白さに惚れた。パッサー3本観てますて言った客キモすぎて何人か帰ったけど、それさえもにんまり笑顔で暖かく迎え入れる遠山さんのトークに痺れた。

中原昌也×遠山純生トークメモ

アイバンパッサー、33年プラハ生まれチェコ人。ギムナジウムに入れられてミロスフォアマンが同期にいた。ハベル大統領もいた。いとこの受験についてったらいとこが落ちてフォアマンと合流。脚本や助監督を務める。音楽学校の同級生が2人再会する話、パジャマのまま外に飛び出すがバスに乗れないまま帰ってくる。秘密の灯り。政治的なメタファを散りばめたのが多い中、全く関係ないのを撮った。68年にプラハの春が起こり亡命を余儀なくされる。アメリカに移り、パッサーは成り行き任せで波止場で肉体労働してた。デビッドスコットミルトンに勧められて映画の脚本書いてくれと。ミルトンの戯曲、それがデニーロの生き残るヤツ。トントン拍子で映画化。パッサーの友情を保つ秘訣はお互いイライラしてること。会った人はみんな付き合いやすいとのこと。物腰は柔らかいけど人の言うことは一切聞かないらしい。原作は一応あるみたい、獅子の涙が唯一翻訳出ている。カッターが窓ぶち破って生き絶えボーンが銃を構えたときのコードの振る舞いが謎すぎる。真犯人か拒絶のサインなのかどっち方面のはったりかわからない。モーが亡くなるのもわからない。原作はイージーライダーの焼き直しみたいで全然映画と違う。全部グレーにしてるが正義の裁きと友情が介在している。ネオノワール、次がブレードランナーの撮影。お蔵入りになりかけたがNYでかけたら批評家が絶賛した。ビンセントキャンビアは貶したがテキサスの映画祭では最優秀、ベルギー批評家協会など賞を貰っている。ジョナサンローゼンバーグは主演の3人が素晴らしいと。女性は途中から出てこなくなったのは演技が下手だった。滑稽さと悲哀のバランスが背中合わせ。ジョンハードじゃなくてホフマンがやる予定だったけどロバートマリガンも降りてパッサーに。ポールグリアンはセールスマンの指南書をみてブリッジスに媚び売ったが、犬が来ててなづけようとしたらほっぺが半分とれかけて、これ出なかったら訴えられると思ったらしい。謎の余韻が残る映画、類稀なる映画。掴み所全くなし。天国の門が象徴。ジョンバイラム。
mingo

mingo