ねまる

ゲキ×シネ「髑髏城の七人」のねまるのレビュー・感想・評価

4.5
劇団☆新感線を観るなら、まずこれでしょう。
1990年から7年ごとに再演されている大人気演目『髑髏城の七人』

こちらは2011年版(通称ワカドクロ)のレビューを書くページですが、
2017年版も含めてレビュー!
(ストーリー、キャストの説明は省く)

ワカドクロはゲキシネ版をDVDで鑑賞。

2017年版はキャストを変えた「花鳥風月」でかつseason月はWキャストで計5パターンの上演。

月は頼んだ録画が失敗したらしく、観れず仕舞いなので、season花、season鳥、season風の3バージョンのみです。

ちなみにこれはゲキシネではなく、ただ舞台を収録したやつ。

ワカドクロはもともと主人公・捨之助と敵・天魔王が一人二役で演じられていたのを分け、捨天蘭の三つ巴の構図として描いている。

花は捨之助を中心とした王道ヒーロー物語に近い。天蘭よりも、捨ら7人が敵である天を倒しに行くことがメインに感じる。

鳥はそれぞれのキャラの個性をぶち込んでいる通称ネタドクロ。捨ら7人と同じくらいに天と蘭が魅力的。

風はワカ以前の捨天が一人二役に回帰。松山ケンイチが演じ分けている。捨天の2人を中心に回る構図な感じ。

この4つのバージョンで、同じ役を違う人たちが演じているから個人的なベストキャストを考えました。

2019.3月時点
捨之助 松山ケンイチ(風)
天魔王 森山未來(ワカ)
蘭兵衛 早乙女太一(鳥)
沙霧 岸井ゆきの(風)
兵庫 山内圭哉(風)
極楽 松雪泰子(鳥)
小田切 粟根まこと(鳥)
贋鉄斎 橋本じゅん(風)
狸穴 生瀬勝久(風)

風、強くない?って思いました。自分でも笑
風が1番好きだったというより、捨之助の役は松山ケンイチがベストだったので、松ケンとの組み合わせを考えちゃうと自然にこうなりました。

特に、沙霧ちゃんとのバランスはベストだった!本当に可愛い♡

舞台として1番好きなのは、Season鳥です。
あの全部ぶち込んだ感じのぐちゃぐちゃ感が終わってみれば癖になってたまらなくて、もう他のものじゃ満足出来ない!!

中でも、天魔王が蘭兵衛を口説くシーン。
森山未來の天魔王の狂ってる感じと歌声の迫力が満点だし、早乙女太一の殺陣のかっこよさと仕草の美しさがまた魅力。

じゃあなぜ、天を鳥じゃなくワカにしたかというと、(天蘭は2人がベスト)
鳥の天魔王を他の髑髏にもってくると浮いちゃうかなと思ったから。

鳥は鳥で素晴らしいけど、髑髏城の物語としては花かワカかくらい真面目にやって欲しい。

4シリーズ立て続けに同じ話を観ても飽きないこの圧倒的なパワーに魅力され、また観たいもう一度観たいと思わせる舞台。

最初に観た髑髏がベストになるというけど、日々ベストキャストが塗り替えられていく感覚。

花鳥風月もゲキシネ化して、映画館で観られるようなので是非。

観たら皆さんのベストキャスト教えてください♪♪

2021.12月時点
捨之助 松山ケンイチ(風)
天魔王 森山未來(ワカ)
蘭兵衛 早乙女太一(鳥)
沙霧 岸井ゆきの(風)
兵庫 福士誠治(極)
極楽 天海祐希(極)
小田切 粟根まこと(鳥)
贋鉄斎 橋本じゅん(風)
狸穴 千葉哲也(ワカ)
ちょっと捨と天はアオドクロが揺らぐ。


2022.10月時点(コンプリ)
捨之助 市川染五郎(アオ)
天魔王 森山未來(鳥)
蘭兵衛 早乙女太一(鳥)
霧丸 松岡広大(下弦)
兵庫 福士誠治(極)
極楽 天海祐希(極)
小田切 粟根まこと(鳥)
贋鉄斎 古田新太(花)
狸穴 千葉哲也(下弦)
捨を変えると、風がなくなったが、なんか物凄いベストに落ち着いた気がしたのでこれで行きましょう。



ここからワカドクロレビュー
これだけ記録してなくて、いつ観たのかも分からない。
このレビューを書いた時点では観てるみたいだから2019年の頭かなぁ。

少なくとも、2018年版を観た後なので、印象としては静か。

『髑髏城の七人』という作品をストレートプレイで描いた意欲作。
キャストの若返り、捨・天・蘭の3人構図など元々完成されていたこの戯曲の発展を可能にした偉大な作品。

小栗旬が他2人の歳下に完全に食われちゃって落ち込んだ話は最近のトーク番組でもしていたほど有名な話。
初演時、小栗旬(28)、森山未來(26)、早乙女太一(19)だよ。恐ろしいな。
この三人とも2018年版でアップデートしてくるからね。

シルバーと黒の艶が温かみを感じさせず、冷たく荒野に吹き荒れる。
このゴツゴツした感じがワカドクロなんだ。

楽しい髑髏城が好きでも、時々観たくなる大切な一本。
ねまる

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