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王になった男のruublueのネタバレレビュー・内容・結末

王になった男(2012年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

王になった男
視聴 1月19日

韓国時代劇映画の初見。テレビドラマと比べて画像の色調がどっしりと格調高い。ろうろくの炎に照らし出される部屋や調度品。人物の表情にも影が生まれ、幽玄でよりリアルな当時宮廷の世界観に引き込まれる。


光海君の治世で実際にあったとされる15日間の記録抜けを題材に、王の影武者として連れて来られた瓜二つの男が空白の15日間を王座に座ることになる物語。最初は慣れない生活に戸惑うばかりの偽物の王が面白おかしく描かれる。童話「王子と乞食」をヒントに作られた映画との事で、この映画は戸惑う偽王の目線を通して観る側が王座体験出来る側面もある様です。


(王の1日に密着) 王様付きの従者とは言え衆人監視で朝の洗面、食事、着替え、髪結い。何一つ一人でしてはならない王という立場。それは排便時も同様で。無事、事が済むと「おめでとうございます〜😑」誰一人笑わず粛々と“それ”を医療者の部署に運ぶ内官。昔々の時代とは言えこんなご奉公を受ける立場に身を置く王の毎日は中々辛いものが有ります。(ひょっとして王としての資質を覚醒させない為の臣下の策なのか) コワ、、💦


さて15日の間、王座で学んだ偽王は次第に王の成すべき事を身に付けてゆき、本物の王には果たし得ない発想力を持って家臣と政治についてやり合うシーンに感心します。民を思いやる発想が豊かなのは偽王が苦難を知る民だからなのですが。

そして最後にホロリと来るストーリーが物語全体を締めてバランス良くまとめられてライトに観られる面白い映画です。
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