LalaーMukuーMerry

旅立ちの島唄 ~十五の春~のLalaーMukuーMerryのレビュー・感想・評価

4.2
家族は大切だけど、いつまでも続くわけじゃない。いつしか子は成長し、親離れをして独り立ちし、新しい家族を作る。当たり前のことだけど、なんだか寂しくて切ない。切ないけれど、それが新しい幸福のもとだから、喜ばないと…

沖縄本島の東350kmの孤島、南大東島には高校がない。中学を卒業して15歳の春には島を出なければならない。島を出る前の少女(優奈)の最後の一年を描いたお話。

進路、恋愛、島から出て暮らす兄姉、両親の別居。家族一人一人が、それぞれの人生を歩き始める。家族がだんだんばらばらになる。そのことがなかなか受け入れられない。自分が島を去れば、島で一人になると父親を気づかう心優しい娘…

ごく普通の家族と少女を描いたお話ですけど、いえいえ、ごく普通だからこそ、私には響きました。島唄も心に沁みたな。