でしょうかな

スノータウンのでしょうかなのレビュー・感想・評価

スノータウン(2011年製作の映画)
3.7
母親や兄弟とともに暮らす少年ジェイミーの家に、男たちがやってきた。リーダー格のジョンという男は、ジェイミーらに手を出した近所の小児性愛者の男を追い出し、ジェイミーは彼に頼るようになる。だが、彼らの追い出しには恐ろしい秘密があった。

90年代のオーストラリアで起きた、通称「スノータウン連続殺人事件」を基にした映画。「冷たい熱帯魚」や「凶悪」を彷彿とさせる映画だが、それらより娯楽要素はずっと薄い。全体的に寒々しく、殺人の様子が直接的に描写されることはほぼ無い。話の流れも掴みにくいため、始めはあまり面白くなかったが、後半、事件の大まかな概要が分かると、雰囲気込みで楽しめた。
殺しの描写は基本的に、被害者の別れの留守電が流されていなくなるだけだが、途中で主人公が殺害を手伝う場面があり、以降音声が流れるたびにその陰惨な描写が想起させられる。また、主犯のジョンが基本的にジェイミーに優しいだけに、冷酷な犯行のギャップが恐ろしい。

「ウルフクリーク」とは違った向きの豪州産良作サイコスリラーだと思います。
でしょうかな

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