FumiyaIwashina

メイジーの瞳のFumiyaIwashinaのレビュー・感想・評価

メイジーの瞳(2012年製作の映画)
4.0
両親の離婚によって父と母のもとを行ったり来たりするメイジー。それぞれの仕事や恋愛によって翻弄されながらも素直に言うことを聞き、思いやりに溢れている。とにもかくにもメイジーがかわいくていとおしすぎる作品。
離婚は現在では珍しいことではないし、両親が虐待をしているわけでもない。ごくごく普通にありそうな日常を子どもの視点から切り取っているだけ。でも、だからこそ大人には強烈なメッセージとなって突き刺さる。
嫌そうな顔をしながらも、なんでも受け入れてしまうメイジーが最後にちゃんと嫌と言って自分の意志を示せたのが本当に良かった。
メイジーの圧倒的な優しさが際立つものの、感情的な母も自分勝手な父もどこか憎めず、駄目なところがありながらもメイジーに愛情を注ぐマーゴやリンカーンも皆素敵だった。完璧じゃないながらも少しずつ良い方向に向かっていく。そんなささやかな希望を感じられる映画だった。