絵がうまいのに、なかなか独り立ちできない漫画家の山城。偶然、殺人現場を目撃し、秘密を抱えながら、事件を題材にした漫画をえがいたことで、一躍人気の漫画家になる。しかし、その後も続きを書き続けたことで、恐ろしいことが次々と起こっていく。
永井監督のこれまでの作品は最高の映像と安定感のある面白さという印象だったが、今作もそこは変わらず。しかし、殺人鬼が登場し、かなりグロテスクな映像もあるということで、これまでの作品とは大きく毛色が異なる。
デヴィッド・フィンチャー作品にも似た雰囲気があったが、漫画も絡めた日本らしさもあり、新感覚の映画。
ただ、おどろおどろしいサスペンスという面では申し分なかったが、ストーリーや人物の深みという点では、フィンチャー作品と似ている分、物足りなさも感じた。
