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バカリズム THE MOVIE
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『バカリズム THE MOVIE』に投稿された感想・評価

tetsu
3.5
個人的なバカリズムブームだった年末に鑑賞(新作ドラマの放送にあわせて投稿)。

バカリズムが"ほぼ"監督を務めたごった煮オムニバス映画。会社員のヤンキーバトル物、少年メンコバトラーのアニメ、アイドルとの恋を妄想する男のラブストーリー、陰気な学生のオカルト復讐劇、TV企画から派生した特撮パロディ……。バカリズムワールド全開のシュールでチープな全5編。

常々、興味のある作り手に対しては、マイナーな初期作を鑑賞することで、作家性を確認するのが私的ルーティンなのだが、本作も例に漏れず、その意義がある作品だった。

正直、平均評価の低さにも納得する下らなさで、多くの映画ファンにとっては「映画」として認めることすら許されない作品かもしれない。

しかし、個人的には「映画」へのメタなギャグ作品として、バカリズム作品の原点として、楽しめた。

本作の冒頭はライオンの咆哮でお馴染み、MGM映画ロゴのパロディから始まる。

この場面が象徴するように、本作では全編チープな映画愛に溢れている。

ただただ真似がしたいという理由で差し込まれたであろう『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の落雷リアクション、『ショーシャンクの空へ』の名ポーズ、『2001年宇宙の旅』の惑星直列シーンなどなど、これらの無邪気なパロディの応酬がたまらない。

監督が露骨に登場する作風も含め、学生映画の延長線上にあるような雰囲気が漂っており、その"楽しんで作りました感"に好感を抱いた。

また、本作の主題歌も強烈だ。

「映画に興味はないけれど
映画を撮ればホメられる
監督やったら文化人」
by バカリズム THE MOVIE 音頭(主題歌)

この歌詞からもシニカルなバカリズムワールドが爆発しているが、本作では全編を通して「映画とは何か?」が茶化して語られる。

特に印象的だったのは、各作品の間に流れるバカリズム監督の人生を振り返るスライドショー。

これは小田和正さんの曲でお馴染みの某CMパロディであり、最後に「全ては映画界のために」というテロップで締めくくることで"思い上がり"にも程がある自虐ネタが決まっており、ツボだった。

ちなみに、本作で企画・全体構成を務めた酒井健作さんは「トリビアの泉」「笑っていいとも」「めちゃイケ」に携わったのち、「戦国鍋TV 〜なんとなく歴史が学べる映像〜」をメインで務めた人物。

戦国鍋スタッフも多いからか、作品全体のチープな雰囲気には近いものも感じた。

また、そのほかの制作スタッフとして、近年のバカリズムさん代表作に繋がるメンバーが多数参加しているのも興味深いポイント(『架空OL日記』『住住』監督の住田崇さんなど)。

各作品の内容も近年のドラマ作品に通ずる要素が多いため、今だからこそ、再評価されても良い一作だと思った。


以下では各作品の感想も述べていく。

**************************************

『(株)ROCK』
脚本:バカリズム

『クローズZERO』、『東京リベンジャーズ』などでもお馴染み、ヤンキー漫画の実写版を、おじさん×会社員というフォーマットで実現させた異色作。
なぜかヤンキー社会な中小企業を舞台に、新入社員がのしあがっていく物語。
主演・津田寛治さんの演技により、荒唐無稽な展開に、謎の説得力が生まれているのが面白い。
毒爪やメタルアームを携えた敵キャラクター、彼らが怖れる"残業"や"減給"というワードのチョイスにクスッとしてしまう。
シュールコントの延長線上にある内容だが衝撃のラストも含め、もはや「世にも奇妙な物語」の世界観にも近い。
このアイデアが『地獄の花園』に繋がるんだなぁと思うと何とも感慨深いものがあった。


『メンコバトラーM』
脚本:熊本浩武
(担当作:「着信御礼!ケータイ大喜利」、「戦国鍋TV」、「ウルトラゾーン」)

「ゲームセンターあらし」みたいな絵柄の主人公が繰り広げるメンコバトルアニメ。
小学生とヤクザがメンコをするOPにはじまり、気づけば主人公が世界メンコバトルトーナメントに挑戦する超展開へ……!
激アツ展開あり、衝撃の事実が明かされるクライマックスあり、王道ながらも惹かれる魅力があった。
尺の都合上、大会のダイジェスト感が強いため、なんならシリーズ化してもらいたいレベル。
なんといっても、主人公の名ゼリフ「おいらの夢はメンコ一枚で世界の力関係をひっくり返すことさ!」が良すぎる。


『トップアイドルと交際する事への考察』
脚本:オークラ
(担当作:「ゴッドタン」、「ウレロ☆シリーズ」、「素敵な選TAXI」など)

個人的に推している女優・岡野真也の登場が嬉しかった一作。
主人公がアイドルと付き合う妄想を繰り広げる話で、実際にバカリズムさんがアイドルと結婚したことを思うと、中々イケすかない話でもある。笑
アイドルとの交際で自分の評価を上げようとする辺り、バカリズム作品の登場人物に通底する「底意地の悪さ」が凝縮されていて面白い。
喫茶店で妄想を繰り広げる内容には、同じく芸人の山里亮太さんが原案を担当したドラマ「あのコの夢を見たんです」を思い出した。


『魔スノが来たりて口笛をふく』
脚本:安倍裕之
(担当作:「戦国鍋TV」、「住住」、「ノンレムの窓」など)
陰気な男子学生が日頃の些細な恨みから嫌なヤツを呪い殺していく怪奇もの。呪う理由が徐々にズレた方向に逸れていくのに笑った。「足をひっかけてきた」はまだ分かるが、「貸した本にポテチの欠片を挟まれた」、「好きな子に買った服をダサいと言われた(ので服屋の店員を呪う)」という恨みの解像度が絶妙。
この些細なことでイラつく感じは、まさに『架空OL日記』や『ブラッシュアップライフ』にも共通する部分だった。


『帰ってきたバカリズムマン』
脚本:安倍裕之
テレ東のインフォーメーション番組「Eネ!」のコーナーとして5分×全11話が放送された特撮パロディ『バカリズムマン対怪人ボーズ』。その続編であり、尺や展開ともに、劇場版と言える作品だった。
TV版のライバルと一時的にタッグを組む特別感のある展開に、これまで名前だけの登場だった車谷博士を池田鉄洋さんが演じていたりと、ファンサービスとも言える内容だった。
この絶妙にジャンルを再現する感じ、『素敵な選TAXI』の劇中劇「犯罪刑事」の馬鹿馬鹿しさを思い出した。


**************************************

ちなみに、本作の豪華3枚組DVDでは、本編Disc・サントラCDに加えて、映画と同名のバラエティ番組『バカリズム THE MOVIE』のダイジェスト編集版が収録されている。

TOKYO MX他で映画の公開前に放送された本番組は、映画制作の裏側に密着したフェイクドキュメンタリー形式で、まさしく「戦国鍋TV」を引き継ぐゆるさ。

情熱大陸のようなナレーションを背景に、ヒット祈願やカチンコ作り、MGMロゴパロディ制作の裏側やロケ弁・メガホン選びの様子を紹介しつつ、後半ではバカリズム氏の製作費横領疑惑や製作ボイコット事件を経て、彼が“ほぼ“監督に至る経緯が明かされる。

いかにも深夜番組なくだらない内容(しかも本編尺より長い117分!)ながら、映画愛溢れる仮予告や企画当初の没案が窺える嘘予告など、見所は多い。

是非、映画とあわせて鑑賞することで、シュールなバカリズムワールドを堪能してほしい。


参考

映画「バカリズム THE MOVIE」公開直前! バカリズムほぼ監督インタビュー - お笑いナタリー 特集・インタビュー
https://natalie.mu/owarai/pp/bakarhythm02
(映画ナタリーではなく、お笑いナタリーが特集を組んでいるところに本作の全てが詰まっている。笑)
青山
2.5

バカリズムさんが監督した5話のオムニバス映画?的ななんかです。
普段のバカリズムのネタのバカ方面のやつを再現VTRにしたような感じで、これ、バカリズムが1人でやってるコントだったらもっと面白かったような気がしますが、1人でやるのが面白いのであって映像化しちゃうとちょっと滑ってる感が出ちゃう気がしなくもないのは否めないです。

個人的にはトップアイドルと付き合う話の前半がすごい好きです。

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