ノッチ

闇・光・闇のノッチのレビュー・感想・評価

闇・光・闇(1989年製作の映画)
4.0
暗い部屋の光が、やってきた「手」によって灯されて、どんどん人間ができてゆく。

シュヴァンクマイエル短編。

これを見ずしてシュヴァンクマイエルは語れません。

多くのシュヴァンクマイエル作品の中でも、最も熱烈に支持されている作品の一つです。

人間の創造が新たな観点で、斬新にコミカルにグロテスクに描かれています。

これを最初に観た時は、だんだん人間ができてくるという単純な展開のはずなのに、観終わったあと疑問だらけでもやもやしました。

いまもまだもやもやしていますが…。

シュヴァンクマイエル流”進化論”…腕が来て、目玉が来て、耳が…つけるところ間違っていますね…。

リアルな粘土細工、きっとそのまま展示しても「作品」として通用して、鑑賞者に様々な想像をさせるだろうに、奇妙な動きを与えて「ただのそういう生物」にしちゃってるの贅沢。

手って表情豊かだよねえ、とか、やっぱりとろけた感想しか浮かばなくなる。
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