暗い部屋の光が、やってきた「手」によって灯されて、どんどん人間ができてゆく。
シュヴァンクマイエル短編。
これを見ずしてシュヴァンクマイエルは語れません。
多くのシュヴァンクマイエル作品の中でも、最も熱烈に支持されている作品の一つです。
人間の創造が新たな観点で、斬新にコミカルにグロテスクに描かれています。
これを最初に観た時は、だんだん人間ができてくるという単純な展開のはずなのに、観終わったあと疑問だらけでもやもやしました。
いまもまだもやもやしていますが…。
シュヴァンクマイエル流”進化論”…腕が来て、目玉が来て、耳が…つけるところ間違っていますね…。
リアルな粘土細工、きっとそのまま展示しても「作品」として通用して、鑑賞者に様々な想像をさせるだろうに、奇妙な動きを与えて「ただのそういう生物」にしちゃってるの贅沢。
手って表情豊かだよねえ、とか、やっぱりとろけた感想しか浮かばなくなる。