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ミークス・カットオフの10000lyfhのネタバレレビュー・内容・結末

ミークス・カットオフ(2010年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

水を求めて荒野を進む西部開拓者 3世帯、信頼しきれない雇われ案内人ミーク、そして言葉の通じない囚われの先住民男性の間の、信頼と不信のせめぎ合うコミュニケーション。序盤、川の横断の後に、ロングショットへの長いクロスフェードが、この先の長旅を示し、以降ずっと、緊張が続く。水が尽きてゆく恐怖、気配を感じさせない先住民の襲撃への恐怖(実際には周囲に先住民はいなかったと思われる)、ロープで荷車を下らせる急斜面、直後に先住民男性にミークが、ミークに主人公女性が、銃を向けるシーン。それまで露骨だった、男性のみが集団の意思決定を行うジェンダー規範を覆す一瞬。ラスト、吉か凶か判明する直前に終了し、オーディエンスは、映画内で起こった全事象を振り返った上で、吉と凶、両方のエンディングを、鑑賞後に追経験することになる。疲労で 1人が倒れた時の、先住民男性の祈りのようなアカペラ独唱の美しさに震えた。スティールギターのように響く劇伴は特殊奏法のチェロで、それを採用するセンスに脱帽
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