主人公のもとに15年ぶりに学生時代の友人が現れ、同棲している恋人と、学生時代の友人を巻き込み、スキヤキを食べるためのドライブに出かけるという、大人たちのロードムービー。
「横道世之介」「さかなのこ」など沖田修一監督作品の脚本を担当していた前田司郎さんの原作＆監督作品とのことで、沖田作品のような、ゆるゆるした脱力系作品。15年ぶりに再会した学生時代の仲間と、当時の青春を思い出すというストーリーで、大人になってからの行き当たりばったりな「流れ」任せの学生ノリの旅にとても共感しました。
現在を堅実に生きる人物との対比にもなっているので、ただの青春懐古だけではなく、遅れてきたモラトリアムな作品。大人になったら変わらないといけない、しかし、たまにはこんな流れ任せも悪くない。ゆるゆるした会話の中、そんな感想を受けました。
脱力系作品なのと、時系列をわざとボカしている部分もあるので、好みは分かれると思いますが、自分はとても好きなタイプの作品でした。
