前作で絵の綺麗さに本当の意味で色(感情というか作品の心みたいなもの)が付いたんじゃないかな、と書いたけれどもコレ完全に付いてますね。
冒頭も冒頭。雨に打たれた池の画面で、もうこれ凄いなってなりました。
単純な綺麗さもそうなんだけれども血の通った作品として出来上がってる感じ。さっきも同じような事書いたか笑
ウジウジする話はもう描き切ったのか、今作はしっかり恋を描いてる。
靴職人を目指すという素晴らしい設定の15歳の若僧と心に傷を負った27歳の女性の話。
靴は歩く手助けをする道具。その用途のように彼によって女性が救われていくというシンプルで力強いストーリーに終始感化させられた。
2人の行動や思考が自然だったので途中出てくるいやらしいJKがあまりにも記号的なキャラに思えてしまった。そこだけがノイズのように作品に響いているのが少し残念だがそれ以外は文学的で美術的なただたただ美しいという感想だったかな。
46分で少し気持ち良くなれる。すげえ気持ち良くなるわけでもズーンとなるわけでもなくちょっと、良くなる。そういう匙加減なので気軽に見れる。オススメです。