るる

わたしはロランスのるるのネタバレレビュー・内容・結末

わたしはロランス(2012年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

3時間の映画だが、不思議と退屈しなかった。音楽が良い。

鮮烈な映像表現。

この作品でドラン監督のファンになった。魅力的でロマンチック、ヒリヒリするような葛藤と衝動が詰まったラブストーリー。

体は男で、心は女。カミングアウトを機に女として生きていきたいと願っているが、恋愛対象は今も昔も女、という人物が主人公。

彼と言うべきか、彼女と言うべきか、主人公であるロランスと、その恋人である女性・フレッドの10年の物語。

心に残る台詞がたくさんある。息を呑むような映像がたくさんある。洗濯物を降らせるシーンが三回登場するのだが、洗濯物=愛のメタファーなのかなと思った。ファンタジックな表現もあるが、雪原の風景など、とにかく映像が美しい。

それにしてもラストの、全ての始まりにあたるエピソードがね。そりゃ惚れるわ!っていう。

ロランスも魅力的なのだが、葛藤し混乱しながらも強くてしっかりした女性像を貫いた赤毛の彼女・フレッドが本当に素敵。

フランス映画らしいロマンチックさも感じさせつつ、潔さが小気味良い作品。オススメ。
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