しんご

ゼロ・グラビティのしんごのレビュー・感想・評価

ゼロ・グラビティ(2013年製作の映画)
2.9
アカデミー賞7冠に輝き観客および批評家から大絶賛されていることは重々承知の上勇気いる発言をさせて頂くならば、「90分間のプラネタリウム」以外の感想が思い浮かばない作品。

きっと劇場で観たならまた評価も違うのだろうけど、「良作はどんな環境で観ても変わらない」という考えの自分としてはあまり好きな作品ではなかった。好きな方、申し訳ありません。

スピルバーグも驚嘆した宇宙空間の映像は息を飲む美しさと静謐さで見応え十分だったが、それを支えるドラマが薄味過ぎたように思えた。「宇宙という極限状態の中から生に向かい奔走する新たな女性像」と批評家は本作のテーマをこぞって絶賛するが、あまりにも現実離れした展開に感情が追い付いていかなかった。普段は手放しで愛するジョージー・クルーニーが歯が浮くほどキザなのも違和感があったし、サンドラ・ブロックと宇宙船内で会話するシーンは個人的に必要だったのか?と今でも思う。

ラストシーンは印象的だったけどね。ちなみに、あのシーンを踏まえるならば日本版のタイトルも原題と同じく「グラビティ」にして欲しかった。
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