Azuという名のブシェミ夫人

トランスのAzuという名のブシェミ夫人のレビュー・感想・評価

トランス(2013年製作の映画)
3.3
うーーーーん。
嫌いではないのだけど、期待値が大き過ぎたのかちょっとだけ残念。

クライムサスペンスなんだけれど、ダニー・ボイルなりの女性礼賛映画でもあるのかなって。
いや、女性っていうか当時監督の恋人だったロザリオ・ドーソン崇拝映画?
彼女が演じた催眠療法士のキャラクターがある種神聖とも言えるものになっていれば、この映画は大満足なものになったかも。
ダニー・ボイルがロザリオ・ドーソンを愛している間は、監督自身にとっては最高傑作だったのでしょう。
でも、お客さん居るからね?
ロザリオ・ドーソンは素敵な女優さんだけど、もっと抗い難いようなカリスマ性を持った女性が演じた方が良かったかな・・・。
誰って言われたら分かんないから、キャスティングって難しいけど。
ただジェームズ・マカヴォイとヴァンサン・カッセルのキャスティングは正解って思った。

トランス=催眠状態っていうのと、入神状態っていう意味もある。
サイモンもフランクも、エリザベスに魅入られて、普段の自分では考えられないような行動に出たりする。
催眠と現実の狭間で観客も揺さぶられて、徐々に物語に取りこまれていく。
でもこの結末に関しては『えぇー!』じゃなくて『ほぉー・・・そうでしたか』みたいな感じで、なんでか衝撃を受けなかった。
私はどうやらトランスに失敗した模様。