もじゃ

ANON アノンのもじゃのレビュー・感想・評価

ANON アノン(2018年製作の映画)
3.0
「文字通り我が目を疑う」

未来。視野に情報が表示されたり、視覚の録画を共有できたりする時代。他人をハッキングして自分が写った情報を消す殺人犯の女が現れた。彼女は何者?サル刑事は捕らえることができる?

舞台は攻殻機動隊やマトリックス的な世界。ANONはアノニマス=匿名。名無し。人の脳のハックや視覚の書き換えはまさに攻殻機動隊SACの笑い男。
灰色に寄ったカラーグレーディングの世界と視野に映るUIはクールだ。スマホが無くとも情報にアクセスするテクノロジーは理想。
いわゆるファム・ファタールものかな?超然とした彼女に惹かれていく。美女だから仕方ない。

ゴーストの女はアマンダ・セイフライド。黒髪でSF未来世界といえば「TIME」を思い出す。クールなメイクや衣装はやはり似合う。人間味の薄い感じでも顔立ちが華やか。
主演の刑事がクライブ・オーウェン。陰気なおじさん刑事。

ゴーストによる事件を警察が認識する序盤。刑事が自分を囮にする操作を開始して中盤へ。彼女を追って近づいたり逃げられたり…で唐突に結末が訪れてしまい、ポカーンと。もう少し匂わせたり溜めたり煽ったり、脚本で出来ることはあったんじゃないかなって。
クールで静かなディストピア感は表現されているけれど、悪く言うと退屈。

素材はいいんだが…、っていう作品
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