こういう企画って大抵の場合は、どちらかがおまけになってしまったり、お祭り的な話で終わってしまったりする。
が、この映画は違う。前作のテレビスペシャルでもそうだったが、しっかりとした物語があり、そこにどちらのキャラもこれ以上ない形で絡んでくる。
別々に起こっている事件がどう繋がってくるのか、裏で糸を引いているのは誰なのか。
根幹となるミステリーの部分だけでも、十分に楽しめる。それでいて、キャラクターの生かし方がとても上手い。
誰一人として、物語のために動いてはおらず、存分にそのキャラクターを生きている。
これは、両方の作品共に長い歴史があり、かつ、スタッフがその歴史に誇りを持っているからできたことなのだろう。
かなりギャグ要素が強めだが、それも生きているキャラクターあってこそという感じで気にならない。
格好いいところはとことん格好よく、楽しいところはとことん楽しい。もちろん、見せる場面はしっかり見せる。
そして何より「ルパン三世」であり、「名探偵コナン」である。
ある意味、コラボ作品の理想形だと思う。
とても楽しかった。