すずき

インターステラーのすずきのレビュー・感想・評価

インターステラー(2014年製作の映画)
4.7
近未来、地球から戦争は無くなったが、相次ぐ異常気象と植物の病気の蔓延により、食糧危機に瀕し、人口も激減していた。かつて宇宙飛行士だった、クーパーは義理の父と息子のトム、娘のマーフと共に、農場を営んで暮らしていた。ある日、マーフの部屋の本棚から本がひとりでに落ちる、という現象があり、そしてそれは何らかの意図されたメッセージであることを、二人は解読する。そのメッセージには、ある場所の座標が示されていた…。

ノーラン監督の、宇宙冒険親子愛本格SF映画。
3時間の長編だけど、ダレない!

全編に張り巡らされた伏線は、最後にしっかり回収してくれて、最終的には謎は残らないのがスッキリ!ただ、その「謎」は、映画1時間くらい見たところで予想出来ちゃうありがちなオチなんだなぁ…。それが欠点。

ストーリーや、演出(特に異次元空間)等、随所に「2001年宇宙の旅」のオマージュが見られる。ノーランリメイク版「2001年」といってもいいかも?(個人の感想です)ただ、キューブリック監督は映像にステータスを全振りして、観客の理解を置いてけぼりにするキレッキレの天才的作品であるのに対して、ノーラン監督はそれらをしっかりと継承しつつも、宇宙冒険ロマンだとか、親子愛の感動だとか、普遍的なものを高次元に両立させて、見やすい映画に作り上げている。さすがノーラン!さすがキューブリック!
また、あんま詳しくないけれども、設定の科学的公証とかも「2001年」並にガチの作りなので、本格SF映画好きにも安心。

「2001年」との比較ばっかりだけど、ノーランは他にも「未知との遭遇」とかの影響もあるとか。そっちもいずれ見てみたい。