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ラブクラフト・ガールのJINのレビュー・感想・評価

ラブクラフト・ガール(2013年製作の映画)
2.5
「職業に貴賎なし」とは言うけども、現実には偏見に曝される仕事もある。
ラブグッズと言えば聞こえは良いものの、アダルトグッズと聞けば一般にどんな顔をされるだろうか?
リストラされた女性が新しく入った会社がこれらを開発・販売する会社であれこれ奮闘。
この作品はラブグッズ云々よりも、仕事との向き合い方という部分で、自ら目の前の仕事に向き合い、関わる人を意識し、仕事を好きになり、ポジティヴになることで日常もより良く変化していくんだといったことの比重が高かったように思う。

その逆で「性」に関する踏み込み方はもう激甘。
『ラブクラフト・ガール』の物足りなさは、本来人がおおっぴらにはできない「性」っていうものがいかに恋愛の深い部分において強大な影響を及ぼしているのかっていうのが伝わってこないところ。
あまりにもさらっとし過ぎ。
生々しくないから観やすいかもしれないけど説得力がないし、スカされた感じ。
どうせなら性の悩みと、このラブグッズがいかに有意義な物なのかに深くツッコんで話を作るべき。
せっかくレアな環境設定なのに全く生かしきれてなくて勿体ない。
コメディとしても中途半端。
そうゆう意味においては『ヒステリア』という映画は本当に素晴らしかったよなあって思う。
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