シネマスナイパーF

インセプションのシネマスナイパーFのレビュー・感想・評価

インセプション(2010年製作の映画)
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あ〜これはエンドロールでJR出るなとワクワクでしたよ
そして期待通りIMAXスクリーンに映し出されるJR TRAIN
燃えたね

今回の再上映で初めて色々調べたので、コレがダークナイトライジングより前だったことを知りビックリ
ジョセフ・ゴードン=レヴィットとトム・ハーディ出てんじゃん
モロに繋がってる

こういうのでいいんだよ娯楽映画ってのは
素直にサイコーでした
嘘みたいに血が出ない小綺麗すぎるノーラン製人口世界観が活きる映画だった
しかも今回はマジで死んだらヤバいキャラにはちゃんと血を流させているので、基本血は出ませんスタンスが逆に効果ある
あとなんだかんだバカなとこね
バカさがあるから愛おしい


自主マトリックス
都度都度作り出されるマトリックス
階層のあるマトリックス
なんか大仰な世界作った感じ出してるけど結局それお前の頭ん中でしかない自己解決マトリックス
マトリックス大好きなもんだから、こんな感じでマトリックスだと思って観ちゃってた
個人的な物語が主軸で結局頭の中の話でしかないってとこがマトリックスよりテーマが小さく人間くさいね
たまたま似ちゃっただけで着想はまったくの別物だしな

いや、笑っちゃうようなとこ多いんですよ
ほんとマジでサイトーなんなん
夢の中では完全に迷惑要員じゃねーか
基本いるだけであんま役には立たないとこがギャレゴジ芹沢と一緒だし、第二層での人違いシーンとか完全にノリがB級でアホすぎ
あとトム・ハーディが何故か会社に潜入できてるとこの唐突感がやばすぎ
チーム全体としてお前ら夢の第一層では何ひとつとして成し遂げていないじゃんというか、入ってみて初めてそんなの聞いてねーよ的な焦りを露骨に出すあたりのマヌケさに笑っちまう
そもそも、より深い層で語りかければ自分のアイデアと思わせられるってのはまあ理屈としてはわかるけど、別にそういうもんでもなくね…?夢の中の夢のお告げじゃないとダメってわけじゃなくね?とかさ、そもそも夢ってなんなん的なとこに考えを至らせてしまうなんとも微妙なルールなのよ
あと第三層の先の話には流石にそれは場当たり的に都合よく話を動かしすぎだと思ったわ

ただ、それがいいんですよ
ちょっとダサいとこある方が親近感湧くやん?
そこがいいとこなのよ
映画自体も含め、どいつもこいつも隙だらけな奴らばっかだから好きなのよ

夢の先に虚無があるとかその世界に意識が幽閉されるとか、あまりに記憶そのままの夢を作り出すと現実との区別がつかなくなるとかその辺のルールはシンプルに好き
夢想が理想的になりすぎてそれを現実としてしまいたくなった人間を説得するためのインセプションによる悲劇っていうドラマはまあそりゃ面白いよね
テーマとか扱ってるモノに対してノリが若干バカっぽいってのが結局一番楽しいバランスなんだよな
特に第二層は全てが文句なしに面白く、わざと夢を意識させる行為や見えてしまう潜在意識といった精神的な面プラス変則重力アクションという、ただひたすらに男心をくすぐる世界だった
本番の夢突入前のいろいろも、先述したトム・ハーディの潜入とか意味わかんねえとこあるけどなんだかすごい楽しそうでワクワクするよね
フィルム主義、基本実際にやって撮る主義もこの映画では100%の効果


ダンケルクは全然合わなくてダメだったけどこれはめちゃくちゃ好き
ノーランの初期作品もちゃんと観てテネットに備えようかなと
今回のインセプションでもプロローグ付いてたからテネット本編観る時は同じ場面三回目になりますね