でしょうかな

フォックスキャッチャーのでしょうかなのレビュー・感想・評価

フォックスキャッチャー(2014年製作の映画)
3.7
オリンピックで共に金メダルを取ったのに、兄デイブより下に見られているレスリング選手のマーク・シュルツは、ジョン・デュポンという富豪が新たに創設したチーム、フォックスキャッチャーに誘われる。

静かだが、なかなかに強烈。実際に起きた事件がモデル。
2歳で両親が離婚し、以来兄弟で寄り添って暮らしてきたが、弟は偉大な兄の影に隠れてしまっており、それを克服しようとした結果、事件は起きてしまう。弟から兄への複雑な感情と、それをしっかり受け止める兄の関係性が、暗い雰囲気の映画に多少の温もりを与えている。
それをじっと見つめる、どこかおかしな性格の財閥御曹司、ジョン・デュポン。金、体格、母、マークとはまた別種のコンプレックスを抱える彼は、マークを自分から離れないようにしたがるが、結局、コーチとしても友人としてもデイブに負けてしまう。デュポンの静かな狂気は必見。
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