このレビューはネタバレを含みます
「X-MEN」シリーズと、スピンオフだった「ファースト・ジェネレーション」のキャストが集結し、まさにオールスターというのも過言ではない豪華さ。
原作ではキティが自分の意識を送る話だったそうだけど、この映画ではウルヴァリンの意識が転送されている。
それによってローガン(ウルヴァリン)というシリーズの主人公設定に一貫性が出ているし、ローガンを導いたプロフェッサーXの1作目との対比にもなって、ドラマとしても上手く出来ているなと思う。
ただ、未来世界では完成系センチネルとの死闘以外はほとんど話が動かず、話のほとんどは1973年の過去編が中心だった。
そういうのもあって、基本的には「ファースト・ジェネレーション」の続編であって、未来の部分は添え物というか、ファンサービスみたいな印象も。
「X-MEN」らしさという点では、パリでの襲撃時に衆目に晒されたミスティークとビーストのシーンが印象に残る。
自分とは違う者を奇異の目で見る大衆という図式は、ミュータントの悲哀を端的に表しているよね。
悪役であるトラスクもそういう者を受け入れられない人間の代表であるけれど、ピーター・ディンクレイジが演じたことで、偏見の無意味さというテーマに深みが出たんじゃないだろうか。
それにしてもシリーズのネタを詰め込み過ぎw
本作だけしか観てない人は絶対ついてこられないだろうなあ。
ジーンの復活やスコットとのやり取りは懐かしい。
老ビーストもよくこれだけのために出演してくれた、と感慨深い。
ちなみに、ローグが一瞬だけ映ってたものの、エンドクレジットでの扱いが大きかったので最初は「?」だったけど、登場シーンのほとんどがポスプロでカットされたんだとか。
それは残念。