ミサキ

オール・ユー・ニード・イズ・キルのミサキのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

随分昔に機内上映でなんとなく見かけた結果面白すぎてそのフライト中何回も何回も繰り返し見た記憶があります。dTVに入っているのを見かけたので久しぶりに見直してみました。

個人的に時間が肝となっている作品というのがすごく好きで、それが題材となっている漫画や映画(特にタイムスリップ物)は片っ端から見ているのですが、タイムリープ物である今作ももう期待を裏切らずさいっっこうに面白かったです。

トム・クルーズ演じる戦闘経験のない主人公、ケイジが突然前線に立たされ、どんな活躍を見せてくれるのかと思いきや速攻で死ぬという初っ端から衝撃の展開。飛行機の中で見たときに「えっ、トム・クルーズなのに死んだ!??!」と驚いたのを今でも思い出します。そもそもあんなにおどおどとしているトム・クルーズなんて初めて見ましたよ。あらすじもロクに読まずにキービジュアルだけ見て再生し、約束された最強主人公かと思っていたので…。

設定ももう超沸き立たせてくれる熱い内容! 何度も何度も同じ事を繰り返していき、経験を積み強くなり、歴戦の戦士となっていくケイジ…。ループを繰り返すシーンもそこまでくどくなく、かといって同じ時間を繰り返しているというのもわかりやすくて、最近ありがちな「設定細かすぎて展開についていけない〜!」ということがなかったのも個人的にはポイント高かったです。だからと言ってペラペラな展開でもなく。最初はケイジのループについてきていた私たちですが、リタと二人で廃屋で過ごすシーンは今までケイジと対峙した人が感じた違和感などを追体験させてくれる形になっていたのも◎でした。あの辺りが一番楽しいというか、この映画の醍醐味な気がしますね。

ストーリー、設定は面白い上に尺はちょうどよく、描写不足に感じるところもそんなに思い浮かばずすごく纏まっているように感じたのですが、原作のラノベとは少し設定も展開も違うらしいですね。原作は未読なのでwikiやネットで拾った情報と照らし合わせての雑な比較しかできないのですが、映画にするにあたってほどよくハリウッド用にアレンジされていて取っつきやすくなっていたのではないかと。原作では地域が日本の島だけに対して、映画はヨーロッパ全体と変化しているそうなので、今回の方が壮大な話になってるんでしょうかね? ただ原作だとギタイもループしていてどんどん強くなるという設定があるらしいので、それはそれで面白そうなので気になっています。今回はケイジがただ経験重ねて一人だけ強くなりますからね。敵も強くなっていくなんて絶望感すごそう。

私もそうですが、知らない人に見せたあと「これ原作日本のラノベだよ」というとめちゃくちゃ驚くのではないでしょうか。う~む、サブカル文化の実写化もまだまだ捨てたもんじゃないですね。
ミサキ

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