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ダンシング・クィーンのbeans045のレビュー・感想・評価

ダンシング・クィーン(2012年製作の映画)
3.0
3足の草鞋


学生時代に周囲のマドンナだった女性が二児の母となり、ひょんなことからアイドルグループの歌手を目指すという物語。韓国映画らしい唐突な展開も相まって、笑いあり、音楽ありとで飽きさせない要素がふんだんに散りばめられていた。ヒロイン役の方は、韓国の歌手でジョンファという本名役で出演。エンタメを国家戦略としているけど、さすが儒教の国で、政治家の妻がアイドルグループというのは世間の風当たりが強いというのは、韓国の世情を表していると感じた。韓国大統領選が終わった今だから、面白いと感じた。市長選終盤での対抗候補からの暴露が、韓国の政治を表しているように思えてリアルだった。


ジョンファは学生時代から周囲の人気者でマドンナ的存在だった。ジョンファは幼なじみのジョンミンとバスの中で、痴漢の誤認で再会し結婚することに。ジョンファは学生時代に芸能事務所から歌手としてスカウトされていたが、結婚して諦めていた。ジョンミンは苦学して弁護士になるが、人のいい性格もあって、民事専門で全く儲かっていなかった。家計が苦しい中、ジョンファは二児を育て家計を切り盛りしていた。ジョンファの友人に押し切られてオーディションに応募するが、ジョンミンにバカにされてそれが彼女に火を付けることに。ジョンミンは同窓会で再会した政治家の友人から、ソウル市長候補に立候補することを勧められる。ジョンミンが1990年代の民主化運動の際にケガをしたことと、電車に轢かれそうになった人を助けたことがニュースに取り上げられプラスになると踏んでいた。ジョンファはかつてスカウトしてくれた芸能事務所の社長の目に止まり、アイドルグループへと。そして、デビューに当たって政治家のパーティーのテーマ曲で一発当てることを狙っていた。ソウル市長候補の民進党大会に呼ばれたジョンファは市長候補の妻と新人アイドルグループの歌手の2つの顔を誰にも知られずに使い分ける必要に迫られ…。
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