LalaーMukuーMerry

インサイド・ヘッドのLalaーMukuーMerryのレビュー・感想・評価

インサイド・ヘッド(2015年製作の映画)
4.6
心って何だ? 感情ってなんだ? って考えたことないですか?

思春期に入ろうとする11歳の女の子(ライリー)を主人公にして、日常生活の小さなエピソードを通して、その時頭の中で起こっていることを、わかりやすく教えてくれる現代心理学や脳科学のアニメ版教科書のような作品。

でもそこはディズニー。思春期を過ぎた子や、子供を持つ親には、すっと腑に落ちて、ものすごく共感できて、涙が出るほどいとおしくなるような素敵な作品になってます。

脳の奥深くの司令塔の中で、せめぎ合いをする、ヨロコビ(喜)、カナシミ(悲)、イカリ(怒)、ビビリ(恐)、ムカムカ(嫌)という感情たちが物語の主人公

夜眠っている間に、その日の出来事が整理され、頭の中に記憶となって保管されていき、時には夢を見る。不要となった記憶は次々と消去され、嫌なことは潜在意識の中にとじこめて忘れられ、特別な記憶は大切にされ大きな島ができる。 家族の島、友達の島、ひょうきんの島…。そうやって、パーソナリティができあがる。

それは、大人も子供も、ペットの犬もみな同じ。

感情たちが一つでもいなくなると、人はおかしくなる。悲しみだって大切な気持ちの一つ、無理に押えつけてはいけない。
大人になるってことは、幼いころに育った大切な島がだんだん無くなっていくこと、それを受け入れること。それは悲しみを受け入れること。

いとおしいとか、懐かしい、胸キュンっていうのは、喜びの記憶と、それが失われた悲しみの両方の入り混じった感情なんだろうな。