鷲尾翼

007 スペクターの鷲尾翼のレビュー・感想・評価

007 スペクター(2015年製作の映画)
4.0
【まとめシネマ】#627

【まとめ】
* 長回しオープニングに釘付け!
* コミカルに大胆に、愛を信じて
* 運命を変えたジェームズ・ボンド

本作は、冒頭から約5分間の長回しのオープニングから始まる。

「007」シリーズ恒例の「ガンバレル」から始まり、メキシコの「死者の日」のパレードが映される。骸骨の仮面をつけて変装したボンドがホテルに向かい、ボンドガールと軽くキス。そして、スーツ姿のボンドに早着替えして、細い屋上を軽々と歩き、ターゲットに近づく一連のシーンをワンカットで見せるのがGOOD! その後のヘリでの死闘、過去を振り返るオープニングも見事。

本作は、コミカルで大胆な展開、演出が楽しめる。カーチェイスのシーンでは音楽ネタやエアバッグなど物語の緩急の生み出すユニークな演出。そして、ビルや基地などの建物が派手に爆破、崩れていく迫力あるシーンも本作ならでは。

また、レア・セドゥ演じる本作のボンドガール、マドレーヌはクールでキュートな女性。ボンドと共に行動し、ボンドがマドレーヌを守り続ける。二人の行動は、お互いの愛を信じ続けた姿だ。

本作は元々ダニエル・クレイグの引退作として制作された作品ともあって、過去のシリーズの出来事に繋がる作品となっている。これまでの悲しい運命を浴び続けたボンドにとって、本作は憧れのボンドへと生まれ変わる。
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